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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第22章 伝えきれなかった気持ち
 あれは事件前日の夜だ。ウォルメから預かったという呪符をオクチョンに渡す時、申尚宮の声も手も震えていた。今まで―殊にこの七年間、ウォルメと繋ぎを取っていたのはほぼ申尚宮の役目だった。あの瞬間、オクチョンは疑念を深めたのだ。
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