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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第22章 伝えきれなかった気持ち
 でも、眼を瞑ろうとした。長らく母とも慕い、信頼してきた申尚宮に裏切られたなどと信じたくなかった。その結果がこの有り様だ。やはり、自分は無類のお人好し、もしくは愚かなのだろう。


 申尚宮が唇をわななかせた。






「何故、おっしゃらなかったのですか?」
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