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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第4章 月夜の銀花~契り~
 話し終えたコン尚宮は、遠い瞳で蓮池を見ている。オクチョンの白い頬をひとすじの涙が流れ落ちた。


「大王大妃さまは、王さまに恋をされたのですね」


 けして実らぬ、切ない恋。




 何故、その時、自分がそこまでかつての大王大妃の哀しい恋に共感したのか。オクチョンは自分でも判らなかった。
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