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第5章 花随想～哀しみしかない―嬉嬪張氏の生涯～

　ただ、それは架空の人物を描いた作品でした。今こそ、そのときの宿願を果たすときが来たのだと思っています。
　ただ、実在の人物というのは、本当に難しいです。まだほんの出だしですが、苦心しながら描いています。特に人物造形が難しい。有名な人ですから、イメージが定着しているだけに、それを覆しつつも不自然にならないように描くのは難作業です。
　また、幾ら韓国ドラマのノリだといっても、史実をまったく無視するわけにもゆきません。ある程度、年表や人物史を確認しつつ話を組み立て進めていきます。こちらも逸脱しないようにするのが大変です。