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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第2章 焔の花の中で~邂逅~
オクチョンはまた何も言えなくなった。自分はそんな風に言って貰えるような人間ではないのに、スンは何故か知り合ってまもない自分を全面的に信用してくれているようだ。
しかも、そこに紅吊舟のノリゲを差し出されたものだから、余計に涙腺が緩んでしまったらしい。ノリゲは紅吊舟の花が無数に咲いているところを表現したらしく、何個かの小さな花が群れている。その一つ一つに小さい紅玉が使われていて、下には濃淡のある薄紅に染めた長い房飾りがついている。
町の小間物屋で扱っているにしては高価なものだ。
しかも、そこに紅吊舟のノリゲを差し出されたものだから、余計に涙腺が緩んでしまったらしい。ノリゲは紅吊舟の花が無数に咲いているところを表現したらしく、何個かの小さな花が群れている。その一つ一つに小さい紅玉が使われていて、下には濃淡のある薄紅に染めた長い房飾りがついている。
町の小間物屋で扱っているにしては高価なものだ。