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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第8章 不測の淵
「畏れながら大妃さま、王女さまは先ほど息をお引き取りになりました」



「―!」





 大妃は言葉を失った。いつものように自分が発作を起こして倒れるのではないかと思ったが、今日ばかりは意識をちゃんと保っていた。あまりに衝撃が大きすぎて、意識を失うことさえできないのかもしれない。
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