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第13章 お城…



あっという間に勇気君のスクーターは商店街通りに着いていた。


「こっからは歩きな。」


私の頭からヘルメットを外してくれる。


「なんで、こんなところに?」

「お茶くらい飲ませてやるからついて来いよ。」


勇気君がバイクを押して商店街の中を歩き出す。

商店街の人が時々勇気君に手を上げる。

勇気君のファン?

というのとは少し違う感じがする。


「ここ、俺ん家。」


商店街の真ん中で勇気君がバイクを停めて立ち止まるとお店の中へと入って行く。

深井酒店…。

本当に勇気君の家なんだと思った。


「酒屋さん?」

「そう、教会には配達に行った。」


明日の礼拝で子供達が聖歌を歌う。

その聖歌隊の子供達に配られるジュースを勇気君が配達に来たらしい。


「お前、何を飲む?」


勇気君がお店の商品を勝手に物色する。


「お前って…、そろそろ止めてくれる?私の方が先輩なんですからね?」

「んじゃ、部外者…。」

「なんで、そうなる!?」

「俺…、お前の名前、知らねぇもん。」


そりゃそうだ。

私はパンフレットで勝手に名前を知っただけ。

勇気君が私の名前も年齢も知る訳がない。

勇気君が知る私は迷子でお礼すら言わない偉そうな女の子という私だけ。


「幸村 理梨よ。」

「ふーん…、それで理梨ってやっぱり霧島さんの関係者なのか?」

「呼び捨てにしないで…、霧島さんは知ってるけれど私はRYOJIの関係者扱いになってるの。多分、VERTEXじゃマネージャー登録になってるから。」

「RYOJIさんの親戚かなんかか?妹じゃないよな?苗字が違うし…。」

「そんな事はどうでもいいでしょ?勇気君には関係ないんだし…。」


勇気君がくれたお茶を飲んで偉そうにしてしまう。


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