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VERTEX
第13章 お城…
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ヘルメットを脱いで勇気君に渡す。
「ここがお前ん家?」
「そう…、で、その隣りがRYOJIの家…。」
本田の表札を見て勇気君が納得をする。
「なるほど、だからマネージャーって訳か。」
勇気君がそう言った瞬間にうちの玄関が開いて涼ちゃんが飛び出して来る。
「理梨!」
「うげっ!?本当にRYOJIさんが出て来た。」
勇気君が青ざめた顔をする。
「えっ?何?なんで勇気が居るんだよ?」
涼ちゃんが私に問い詰める。
「涼ちゃん、勇気君を知ってるの?」
「そりゃ、VERTEXのリハとかで何回も会ってるからな。勇気は霧島さんの熱烈なファンだし。」
「そうなんだ。」
「けど、なんで理梨が勇気を知ってんだよ?」
「私が迷子になったのを勇気君が道案内してくれたから…、だから涼ちゃんからお礼を言っといて。」
とりあえず涼ちゃん任せにしてしまう。
「お前って…、マジに偉そうだな。」
勇気君が呆れている。
「理梨が迷子…、ありがとう。」
涼ちゃんは素直に勇気君にお礼を言う。
勇気君が引き攣った顔をした。
「そういう事だから、またね。」
勇気君に手を振って涼ちゃんを連れて家に入る。
「送り迎えは禁止じゃないのか?」
涼ちゃんが不機嫌に聞いて来る。
「勇気君とは偶然会っただけだよ。」
「だけど学校にバレたら不味いんだろ?」
制服から私服に着替え間中、涼ちゃんが私を問い詰めて来る。
「それを言うなら涼ちゃんだって…。」
「俺の場合と勇気は違うだろ?」
「同じだよ。学校から見ればどっちも男!私はふしだらの烙印を押されて卒業するまでは不良扱いされる学校なんだから。」
「だから、そんな学校だけは止めておけって言ったのに…。」
涼ちゃんの言葉に頭に来た。
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