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第13章 お城…



サングラス程度じゃ涼ちゃんだって事は誤魔化せないのはわかっている。

それでも私がつまらない事でキレたから涼ちゃんはファンだと言う人達を無視すると決めた。

オムライスのお店でもウェイトレスの女の子から


「写真とサインをお願い出来ませんか?」


と言われてしまう。

このお店には有名人が来るという事を宣伝をしたいから…。


「この店って、飯食う客の全員にサインと写真を頼む店なのか?」


苛立つように涼ちゃんが言い返す。


「涼ちゃん!?」

「嫌なんだよ。飯くらい静かに食いたいのは誰だって同じ気持ちだろ?」


私にぶつけられない苛立ちを涼ちゃんは町の人へとぶつけている。


「ご飯を食べたらモールを出よう。」

「なんか欲しいものはないのか?」

「今、欲しいのは涼ちゃんだけ…。」


そう私が言えば涼ちゃんは機嫌を治してくれる。

穏やかに笑う。


「わかった…。」


そう言って私のオムライスを食べてくれる。

半分しか食べないくせに私の為に一緒にご飯を食べてくれる。

その優しさに慣れ切ってしまった私は我儘なだけの女の子になっている。


「私って偉そう?」

「なんで?」

「勇気君がそう言うの。」

「他の男の話は理梨とはしない。」


笑いながら涼ちゃんがそう言う。


「じゃあ、霧島さんの話は?」

「静香さんの話ならしてもいいよ。」


涼ちゃんの機嫌がこれ以上は悪くならないような内容の話をする。

お母さんが大福の食べ過ぎで太ったから今はダイエット中だとかくだらない話をして2人で笑う。

明日からはもう試合の事しか涼ちゃんは考える事が出来なくなる。

私優先の涼ちゃんが私のものじゃなくなる。


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