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湯上がり慕情 浴衣娘と中年ピンチ君
第3章 仕込む
 奈々は、野上をずっと見ていた。近づくにつれ彼の目線が、この胸と太ももに注がれているのを、じれったく感じた。
 今日は話しだけ、と奈々は分かっていた。それでも、肉棒をしゃぶらされたあと、性器に肉棒を入れられ、かき混ぜられながら乱暴に胸を揉まれる自分が浮かんでくる。
 野上は立ち姿の奈々が、相変わらず可愛く思えた。
 すると野上は、歩きながら傘で目線を隠し、閉じた彼女の太ももを見ているのだった。積極的にいやらしい女はたとえバージンだったとしても、体と同じくあそこも極上だろうと、そんな気がする。
 これまでの野上は、太すぎる肉棒は苦手という女に出会ったことはある。しかし奈々は大学生のころから自分で指を入れている。車の中でそんな雰囲気になったとしても、奈々のようにいやらしい女の性器は、自分の太い肉棒でもスムーズに入るように思えた。
 傘をたたんで野上が奈々に近づくと、彼女の体から、風呂上りと思える石けんの匂いが漂ってきた。
 奈々はバッグを両手で後ろに持ち、野上を見上げて話した。
「私、野上さんの車、分かっちゃいました。ほら、あの車」
 奈々は指をさした。
 野上は、ちょっと照れくさかった。
「じゃあ、俺がワイパーをつけて奈々を見ていたのも知ってる?」
 奈々は、上目づかいで野上と目を合わせた。
 彼女の唇のすき間は、思わせぶりな感じがした。若い女が純情な中年男を誘うようなアヒル口だなと、野上は思った。
「私、ずっと見られていて、すごく恥ずかしかったんですよ」
 野上には、目を潤ませて太ももを合わせている奈々が、火照っているように見えた。ぬるぬるするほど性器を濡らしているに違いないと、そんな気がする。
「あのさ、ここは人が通るから、俺の車で話そうか」
 奈々はクスッと笑みを浮かべた。
「じゃあ、私の車は? あの向こうに停めているんですよね」
「そう? じゃあ奈々の傘はたたんだままでいいよ。車の間を通るのは狭いから、俺の傘に入れてあげるよ」
「あっ、それって彼氏と彼女みたいですね」
 薄桃色の傘を取り出した奈々は、野上に上目づかいで笑みを向けるのだった。

 車の間を通るとき、野上は大きく広がる黒いこうもり傘の下で、彼女の肩を抱きよせた。
 そのとき、「あっ」と驚いたような、彼女の声がした。
 奈々はうつむき、抱きつくように野上の体に腕をまわすのだった。
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