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竜を継ぐ者~黄の刻印の章~(世界はエッチと愛で救われる)
第19章 無口なクラスメイトとの急接近
 ただでさえ救助の方法が疾しい真吾としては、無闇に人を巻き込みたくないのが本音だ。理沙が協力してくれるのは有り難いが、妙な実験に生徒を巻き込まなければいいけど……と、真吾は不安になった。
 安心はできないと思う。何せ、澤井先生だからな……。
 3つ目の液は検査の結果が着てからでないと、何であるかも判明しないようだ。
 マウスに注入しても変化は見られず、餌に混ぜて与えたりもしたらしいが――何も変化は起きなかったようだ。
 そして堕児にメスを入れて次の日――今日だが、奇怪な事が起きた。
 解剖した堕児の遺骸が、溶けて赤黒い液体に変化してしまったのだ。採取した液体の方は特に変化は起こらなかったが、切り刻まれた遺骸の方は水分へと変貌を遂げた。
 夢の内容の通りの正体なのであれば、元から実体などあって無いようなものだ。元々からこの世のものではない……何が起こっても、特に不思議はない。

「だいぶ遅くなっちゃったな……」

 駅に着くと、既に6時を回っていた。
 一年以上も通っている学校ではあるが、矢張りこの距離は疲れる。運動不足の解消には良いが、この上に運動部なんて良くやるなぁと真吾は思う。
 駅構内は帰宅のピーク一歩手前の時間の為か、やや混雑していた。その殆どは会社帰りの社会人だが、大学生やうちの学園の生徒の姿もチラホラ見える。
 階段に差し掛かると、目の前に美しく長い黒髪が視界に映った。
 3段ほど上を歩くその黒髪は記憶に新しい。

「――危ない!」

 学校の制服に身を包んだ少女の背中が、長い黒髪を靡かせて真っ直ぐ真吾の方へと落ちて来る。胸にすっぽりと収まるくらいに華奢な体躯を、真吾は当然のように抱き止めた。
 抱き止めた後で、ホッとするように真吾は息を吐いた。
 後先を考えずに思わず抱き止めたけど、後ろに倒れなくて良かったなと。彼女が軽くて助かった。体勢が僅かにグラついたが倒れる事はなかった。
 抱き止めた瞬間に、手が少女の身体の下腹部に偶然に当たる。
 フワリと黒い靄が、視界に映った。
 この子……堕児に憑かれてるのか!?
 その手をすぐに引っ込めた。靄の存在は自分と、犯す相手にだけ見えれば良い。無関係な人間にまで見られたら、無用な騒ぎになってしまう。
 まさかこんな所で……戸惑いを少なからず感じたが、真吾はすぐに平静を装うと、腕の中の少女に視線を移した。
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