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竜を継ぐ者~黄の刻印の章~(世界はエッチと愛で救われる)
第10章 何故こんなことに?学園のマドンナを犯せと!?
 性的な意味でも、恋愛的な意味でも……愛に対して、こうしてみたいという邪な思いは懐いた事はなかった。
 ストイックだと思われそうだが、オカズに使った事が皆無ではないのでストイックという事もない。
 だから性の対象外という訳ではない……だが、真吾は本当に子供じみた妄想しか、彼女に懐いた事がないのだ。たまたま見てしまった太腿をオカズに使うとか、どんな下着を身に着けているんだろう程度の幼稚な妄想を懐く程度。
 しかし、ここまであけすけな欲望の色眼鏡で愛を見た事はない。
 というよりも見れない……。
 彼女が高嶺の花すぎて不純な妄想を懐く事すら恐れ多く、望むに至れない。
 学園中の男子が彼女を狙っている中で、ただ憧れを懐いているだけの地味オタ男子の真吾が、近寄る余地など全くないし、下品な妄想を懐く事すら分不相応だ。
 抱きたいなどという高望みは、最初から持たなければ望もうともしなくなる。
 思いも進まない代わりに、何も望む事もなくなる――そうする事で、心の平穏を真吾は保ってきた。

「どうして僕にやらせるんだよ。嫌だよ……」

 愛を犯せと……?
 高校に入学してからずっと憧れていた人を、犯せって言うのか。
 今まで抱きたいと望んだ事もないのに、抱くではなくレイプしろと……。
 それでも――真吾の男の部分は、心を代弁するかのように逞しく隆起し、固く反り返っていた。
 声はもう一度、命令するように真吾に告げた。

『早くその女を犯せ』

 ――と。
 重苦しい思いが真吾の心に渦巻いた。
 それを跳ね除けた為に、苦い思いを懐いたぼんやりとした記憶。
 襲わなければ、望んでなくても無理矢理に身体を使われる――嫌だ。
 もうそんなのは嫌だ。命令されて手を染めるのもムカつくが、他人に身体を勝手に使われるのは更に腹立たしい。
 真吾が望む望まないに関係なく、どう足掻いても自分の身体がレイプに使われるのなら、自分の意思とは関係なく使われるくらいなら――。

「…………ごめん、結城さん……」

 肌蹴た胸元から零れる色白な双峰に、真吾は躊躇しながらも手を伸ばした。
 その脹らみを確かめるように手のひらで揉みながら、可憐な蕾を舌で絡め取る。
 愛は可愛らしい声で真吾の愛撫に応えた。
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