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竜を継ぐ者~黄の刻印の章~(世界はエッチと愛で救われる)
第13章 妹の様子がおかしいのだが
 美里を助けられるのは自分だけだという話だし、アレを放って置けばどうなるかなど、真吾もそれは知らない。
 確実に理解できるのは、美里の自我も彩夏と同じように消えるのではないかという事だ。
 自分が彩夏を襲ったように、美里もそうなれば誰かに襲われるかもしれない。そうなる可能性をわかっていて、兄としては放って置くなどできやしない。
 美里は犯される事を怒るかも――いや、きっと怒る。それとも泣くかな……。
 まだこれが他人なら放っておく手段も取れたのに、運命は遁逃を許してくれない。窮愁の身の上が真吾を責め苛むように切なくさせた。
 それでも真吾は美里を助けたい。例えそれが、自分の手を汚す行為であっても。
 たった一人の、大切な妹だから。

「美里……」

 美里はビクンとすると、居心地が悪そうに俯いた。
 困惑と不安の入り混じる美里の双眸に胸の疼くような痛みを感じて、真吾はその痛みを別の感覚へと変換させるしか逃れる手段が無かった。
 肌に伝わる妹の熱とその感触――女の子特有の柔らかな触り心地や甘やかな芳香に意識を傾け、真吾は痛みを興奮へと塗り替えていった。

「ごめんね美里。おまえを助けるよ……」
「何……どうしたのお兄――あっ!!」

 骨ばった手が美里の可憐な脹らみを包み込んだ。
 驚いたように真吾を仰ぎ見る美里――その目を無視して、真吾の手は柔らかな脹らみを揉みしだきながら円を描く。

「ちょっと待って、お兄……何してるかわかって――あふ……ああっ!」
「わかってる……ごめんな。でも美里を助ける為にはこうするしか……」

 指で挟んでコリッと蕾を摘んでやると、美里はビクリと背中を緊張させた。
 そのまま指先で丁寧に窪みをクリクリと撫でてやる。

「あっ……ああっ!い、意味がわからないよ……こんなのおかし……ッ」
「こうされると美里は気持ち良いんだろ?今は身体がエッチな状態だから、感じて当然だけどさ……」

 猶も乳頭を指でコリコリと揉みながら、耳元で静かに囁く真吾。美里は脳にピリピリと痺れるような快感を与えられながら、それを懸命に拒むように呟く。

「何言ってるのかわかんな――あふ!!やめて……お兄、ああん!」
「おまえの身体には堕児っていう生物が寄生してる。この敏感になってる身体はその所為だ……さっき黒い靄を視たろ?あれが寄生されてる証拠だよ」
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