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身代わりの夜
第14章 熱愛目出し帽
(この大きなオチン×ンで串刺しにされて、さんざん感じちゃったのよね)

 村木と別れた後、亜沙子には特定の男はいなかった。

 手ひどい失恋を経験して、すぐに恋人を作る気になれなかったこともあるが、それよりも今の役職についてから、仕事に忙殺されていた要因が大きい。
 正直、男にかまっている余裕などなかった。
 久しぶりのセックスが職場でというのも、皮肉なものであった。

 だからというわけでもないだろうが、あの時は乱れすぎてしまった。
 部下にあんな恥をさらすのは二度とごめんだ。
 今日は何としても主導権を握りたかった。

「お口でしてあげるわ。ズボン、脱ぎなさい」

 甘い声を出して、スラックスのファスナーを下げようとした。

 その手を荒々しく払いのけられた。

「だめだね」

 男は怒ったような口調で、亜沙子の部屋着を脱がせはじめた。

 ブラはつけていなかった。
 あっという間に、小さなショーツ一枚の裸にされる。
 剥き出しの乳房は、さすがに恥ずかしい。
 腕で隠そうとしたが、それより早く、男の手が襲った。

「あううっ」

 乳首をつままれる。
 甘い快感が生じた。

 眉根をきつく寄せ、顎を反らして鼻声を洩らした。
 指先でくにくにされると、やるせない情感が全身に充ちてくる。
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