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第2章 お務め

施設での生活を説明するのはいたって簡単だ。

就寝棟に男女別で大きな部屋があり、沢山のベッドと、壁に取り付けられたボックスのロッカー、皆私物はほとんどなく、鍵もかからないロッカーに少量の荷物を入れてあるだけだ。

そして生活棟の一階が食事室、二階がフリールームで本やオモチャ、テレビがあり、就学前の子供は日中そこで過ごす。
それとシャワールーム。

三階が学校で、学年別にシスターがついて勉強を教えてくれる。
普通の学校には通えず、皆、ここで勉強する。

基本、ここに居られる、いや居なければならないのは中学生まで、高校生の年齢になると、働くか奨学金がもらえるほど優秀な成績を修めるか、働きながら勉強するか、生活費を賄えるようになって独立しなければならない。

早く稼げるようになって、ジョアンナと一緒に暮らす、それが俺の目標になった。

ジョアンナはといえば、最初は沢山のオモチャや本に喜んだが、マムがいないこと、俺とは、放課後の１時間と夕食後の１時間しか一緒に居られず、しかも夜は柵のついたベッドに一人で寝なきゃならないことに耐えられず、いつも泣いていた。