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お披露目の会の余興の話(くすくす姫後日談その5のおまけ)
第1章 お披露目の会の余興の話
「ありゃあ、ダンスじゃ無くて、『踊り』だ。都の上品なヤツたぁ大分違うぞ」
「どんな踊りなの?」
「…見てえか?」
「うん!」
スグリ姫が期待に満ちた目で見つめると、サクナは真顔で妙な事を言いました。

「…お前が、見てえっつったんだからな」
「へ?」
「いいか。くれぐれも、忘れんなよ」
「ふぇっ?!」
言葉の意味が飲み込めない姫から目を逸らし、その他一同の方に向き直ると、サクナは軽く頭を下げました。

「ビスカス、ローゼル。嫁御が余興をご所望らしい。済まねぇが、付き合ってくれねぇか」
「へえ?」
「…よろしいですけど…」
サクナが頼むと、二人は少し驚き、考えている様子でした。
「おい。ローゼルのお相手は、不要なのか?」
タンム卿が尋ねると、サクナは飄々と答えました。

「出番が無くて済まねぇな、タンム。『お相手』は、俺だ」
「え?…えええ?!」
騒ぎ慌てるビスカスをよそに、サクナは再びローゼルに聞きました。
「頼んでも、良いか?」
「本当に、よろしいんですの?」
ローゼルはちらりとスグリ姫を見ました。
「本人が希望してんだから、宜しいだろ」
「…分かりましたわ。」
ローゼルは軽く溜め息を吐いて姫にお辞儀すると、サクナの差し出した手に掌を乗せました。


「ふーん…『今からダンスです』みたいなお知らせとかは、無いのねー」
「そうみたいですね」
姫は、サクナに「ここに座って見てろ」と置かれた椅子に腰掛けて、三人が向かった方を見ていました。三人が特別用意をするでもなく打ち合わせの様なことをしていると、それに気付いたお客様方が少しずつ静かになりました。中には、おや?という顔で、姫の方を見てくる方も居られます。
サクナは姫の右側に「お前はここな、スグリを頼む」とバンシルの椅子も置いて行ったので、隣にバンシルも座って居ます。
その隣には、タンム卿が座っておりました。サクナがバンシルの椅子を置いた後、「じゃあ私も」と姫の左隣に椅子を置こうとしてサクナに物凄い目で睨まれて、肩を竦め手を振ると、バンシルの隣に移動したのです。

「…あら?サクナとローゼル様が、踊るのよね?ビスカスさんは、何をするの?」
「…さあ?」
姫同様、バンシルも首を傾げました。二人はこの地の出では無いので、勝手が良く分かりません。
「見て居て下さい、すぐ分かりますよ」
不思議がる二人に、タンム卿は微笑みました。
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