この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
その匂い買います
第1章 その匂い買います
匂いを嗅がせてくれる人がいて、そして、匂いを売ってくれる人がいる。きちんと需要と供給が、なされていた。所詮、浮世は色と欲。
かし、それでも良いと、人生は上々だ、と、恵美の匂いを嗅いだ中塚は、生まれて初めて微笑んでいた。
無表情で鉄仮面と罵られた男が、初めて微笑んだのである。
中塚はこの時に確信をした、自分の中で蠢いていた何者かは、これだったのかと。そして、中塚にとって異性との出会いは、匂いとの出会いでもあった。
そして、もう一通のメールを確認すると、それはサイトメールであった。40代の女性からのメールである。
中塚の掲示板の投稿を見た女性が、メールをしてきたのである。
「はじめまして。掲示板拝見いたしました。足の匂いの件ですが、詳細を教えて下さい。よろしくお願い致します」
との趣旨のメールだった。
そして中塚は
「あなたの、その匂いを買います」
と、返信を入れた。
おわり
かし、それでも良いと、人生は上々だ、と、恵美の匂いを嗅いだ中塚は、生まれて初めて微笑んでいた。
無表情で鉄仮面と罵られた男が、初めて微笑んだのである。
中塚はこの時に確信をした、自分の中で蠢いていた何者かは、これだったのかと。そして、中塚にとって異性との出会いは、匂いとの出会いでもあった。
そして、もう一通のメールを確認すると、それはサイトメールであった。40代の女性からのメールである。
中塚の掲示板の投稿を見た女性が、メールをしてきたのである。
「はじめまして。掲示板拝見いたしました。足の匂いの件ですが、詳細を教えて下さい。よろしくお願い致します」
との趣旨のメールだった。
そして中塚は
「あなたの、その匂いを買います」
と、返信を入れた。
おわり