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勇者リアンナ 〜魔帝セリアヌスの恋〜
第1章 プロローグ

「魔帝セリアヌス陛下…あの…」
リアンナに目を向けたセリアヌスはリアンナの黄金色に輝く絹糸の様な髪を鷲掴みにした。
「…お前はまだ勇者としての役目を放棄していないのか…?」
リアンナはセリアヌスが言い放った言葉の意味が分からず、何故セリアヌスが怒っているのかさえも分からなかった。
「…勇者としての役目は…っ、どうしよう…」
話している途中で重大な事に気が付いたリアンナはセリアヌスにもう一度話し掛けた。
「…話しても怒らないで下さいますか?」
「…話す内容によっては怒るが、何だ?」
「…その、勇者として教育された者には…身体の何処かに光の魂晶を埋め込まれているらしく…光の魂晶を身体の中から取り出さなければ…勇者としての役目を放棄出来ないらしいです…」
「…ほう…光の魂晶とやらがリアンナの身体の中にあるから髪の色がそのまま金色なんだな…」
「…え?どういう意味ですか?」
「…リアンナ…魔物等に襲われたらその魔力にその身を染められ髪の色が真黒になると教わらなかったか?」
「…光の魂晶が魔物の魔力から護ってくれるとは教わりました…ですが、光の魂晶を身体から取り除く方法は…」
「その点については問題ない…弟の魔王シャルローテがとある国の勇者の光の魂晶とやらを取り除いた事があるらしいからな…」
「…それは…どういう意味でしょうか?」
「あ…いや…そのな…弟の魔王シャルローテは…その…無垢な少年が…」
しどろもどろになりながら弟の魔王シャルローテの性癖を暴露しようとした兄の魔帝セリアヌスは言葉を発するのを止めた。
「…どうされましたか?」
「噂をすれば…」
「よう、魔帝セリアヌス陛下…勇者を娶ったとやらと聞いたから光の魂晶を取り除きに来てやったぞ…っておい!?何故火傷をしている!?…ちょっと痛いかもしれんが、耐えてくれ」
魔術でリアンナの火傷を治したシャルローテはセリアヌスを見た。
「…何時、治癒の魔術を手に入れた?」
「…光の魂晶を手に入れた時に少し加工させて貰ってね…その時に手に入れたよ」
「…あの勇者は何処に?」
「…ここです、魔帝セリアヌス陛下」
シャルローテの影から現れた元勇者ハウリルはリアンナを見て驚いた。
「リアンナ!どうしてここに!?」
「…貴方は誰?」
「ハウリル、お前が俺に囚われた時に新たに勇者として教育されたんだ、魔王に囚われた役立たずの勇者の名など…」
リアンナに目を向けたセリアヌスはリアンナの黄金色に輝く絹糸の様な髪を鷲掴みにした。
「…お前はまだ勇者としての役目を放棄していないのか…?」
リアンナはセリアヌスが言い放った言葉の意味が分からず、何故セリアヌスが怒っているのかさえも分からなかった。
「…勇者としての役目は…っ、どうしよう…」
話している途中で重大な事に気が付いたリアンナはセリアヌスにもう一度話し掛けた。
「…話しても怒らないで下さいますか?」
「…話す内容によっては怒るが、何だ?」
「…その、勇者として教育された者には…身体の何処かに光の魂晶を埋め込まれているらしく…光の魂晶を身体の中から取り出さなければ…勇者としての役目を放棄出来ないらしいです…」
「…ほう…光の魂晶とやらがリアンナの身体の中にあるから髪の色がそのまま金色なんだな…」
「…え?どういう意味ですか?」
「…リアンナ…魔物等に襲われたらその魔力にその身を染められ髪の色が真黒になると教わらなかったか?」
「…光の魂晶が魔物の魔力から護ってくれるとは教わりました…ですが、光の魂晶を身体から取り除く方法は…」
「その点については問題ない…弟の魔王シャルローテがとある国の勇者の光の魂晶とやらを取り除いた事があるらしいからな…」
「…それは…どういう意味でしょうか?」
「あ…いや…そのな…弟の魔王シャルローテは…その…無垢な少年が…」
しどろもどろになりながら弟の魔王シャルローテの性癖を暴露しようとした兄の魔帝セリアヌスは言葉を発するのを止めた。
「…どうされましたか?」
「噂をすれば…」
「よう、魔帝セリアヌス陛下…勇者を娶ったとやらと聞いたから光の魂晶を取り除きに来てやったぞ…っておい!?何故火傷をしている!?…ちょっと痛いかもしれんが、耐えてくれ」
魔術でリアンナの火傷を治したシャルローテはセリアヌスを見た。
「…何時、治癒の魔術を手に入れた?」
「…光の魂晶を手に入れた時に少し加工させて貰ってね…その時に手に入れたよ」
「…あの勇者は何処に?」
「…ここです、魔帝セリアヌス陛下」
シャルローテの影から現れた元勇者ハウリルはリアンナを見て驚いた。
「リアンナ!どうしてここに!?」
「…貴方は誰?」
「ハウリル、お前が俺に囚われた時に新たに勇者として教育されたんだ、魔王に囚われた役立たずの勇者の名など…」

