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勇者リアンナ 〜魔帝セリアヌスの恋〜
第1章 プロローグ
何の話をしているのか分からず不思議な様子のリアンナは、首を傾げた。
元勇者ハウリルはリアンナのそんな様子を見て、顔を顰めた。
「リアンナ…貴女は覚えていないでしょうけど、僕は貴女の兄ですよ…」
「…はい?ハウリル様、今何と仰いましたか?私めの耳には貴方が私めの兄であると伺いましたが…?」
「ほれ、見た事か…どうせ大神官の魔術にでも操られてハウリルの存在を忘れさせられてるんだ…」
魔王シャルローテは大神官を誹った。
リアンナとハウリルは驚いた様子で彼に問い掛けた。
「「だ、大神官陛下の魔術で御座いますか!?大神官陛下は魔法しかご使用になる事が出来ない筈で御座いますよ!?」」
リアンナは考え込んだ。
(確か…魔法は別名、白の魔術と呼ばれ聖職者や勇者が使う魔術…でも、魔術は…別名、黒の魔術と呼ばれて魔物が使う筈…という事は…)
「…も、もしかして…大神官陛下は…」
リアンナはシャルローテに話し掛けた。
「ああ、そのまさかだ…大神官は魔物だよ」
シャルローテは薄ら笑いをその端正な顔に浮かべ、答えた。
「だが…」
今まで口を噤んでいた魔帝セリアヌスは口を挟んだ。
「大神官は、父は魔物で母は賢者だった…しかし、母を魔物に殺され、それ以来魔族を嫌い…人間として暮らしている」
セリアヌスはシャルローテの薄ら笑いと違い苦悶の表情を端麗な顔に浮かべた。リアンナとハウリルは複雑そうな表情を浮かべた。
それもそうだろう。今まで魔王討伐、魔帝討伐を目的に大神官に武術や魔法を叩き込ませられた二人にとって彼は師匠である。そんな彼が魔物だと誰が思うだろうか。いや、誰も思わない。簡単に言えば二人は裏切られたという気持ちであろう。理由が理由とはいえ魔物なのだから母を殺した魔物を殺すことが出来るだろう。
セリアヌスは苦悶の表情を浮かべ、言葉を続けた。
「大神官の母を殺したのは…他でもない私とシャルローテだ」
「…はっ、殺したなんて表現はおかしいだろう?兄上、彼女は魔物と結婚して俺ら魔族を滅ぼそうとしたんだぞ?しかも誰にも危害を加えていない魔族をだぞ…ちゃんとした手続きの元行われた裁判での彼女の処罰が死刑だったんだよ…俺らは殺してない…そうだろう?兄上」
「…しかし、あの裁判が本当に正しかったのかが未だに気になっている…彼女は『魔物と結婚して魔族を滅ぼそうとしたのか』という問いを否定しただろう…それが…」
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