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第1章 妊活一回目

するとマユさんが唐突に、

「先生。所で今日はお忙しいですか？
もし、他の患者さんがいらっしゃらないようでしたら私、乳がんと子宮頸ガンの検診を受けたいのですが」

と言い出しました。
今日の患者さんはマユさんが最後なので、その後の予約は入っていません。
しかも明日はクリニックの定休日です。
少しくらい遅くなっても私個人としては問題ありません。
ただ、看護師と会計士に残業を強いることになります。
それで少し迷いましたが、簡単な検査なので看護師が居らずとも私一人で出来るだろうと思い直し、引き受けることにしました。
会計については事前に済ませて頂けば良いだけですし。
それで、

「大丈夫ですよ。乳がんの検診はエコー検診で宜しいですか？」

と尋ねると、マユさんは頷きました。