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第12章 Trick or Treat

『ハロウィンはやっぱり仮装でしょ！』

そう言ってテンション高く
声を上げるのはユキ

『みんなで仮装して遊ぼ！』

続けてユキは言った。

『えーやん！遊ぼ！楽しみ！』

もはや
酒を飲んで酔っ払うのが目的なだけの
彼女を尻目に僕はユキに聞いた。

『どんな衣装にするん？』

『そんなん当日まで内緒やで！』

『じゃあ
男女に分かれて着替えたら合流するか！』

アツシはそう提案した。

ハナは彼氏とデートらしく
参加はしない。少し残念である。

僕はそんなことを思い出しながら
アツシの自宅に着いた。

呼び鈴を押すと
明らかに寝起きのアツシが出迎える。

いつまで寝てんねん。
もう18時過ぎてるやん。

心ではそう思いながら

『おはよ』

と声をかける