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ROCKな彼女
第10章 Smoking
『どしたん?これめっちゃ美味しいそう』
関心しながらそう言うと
『ハナに焼くだけやから
簡単やでって教えてもろた』
彼女はそう答えた。
『そっか。いただきます』
僕は納得して口に
スクランブルエッグを運ぶ
『…美味しい?』
『めっちゃ美味しい!』
そう言うと彼女は
ホッとした表情を浮かべ
パンをかじった。
ただ彼女の気まぐれで作ってくれた
簡単なものだったけど
僕に食べさせるために朝から
頑張ってくれたと思うと
自然に顔がほころぶ。
彼女は僕が食べ終わると
食器をシンクに持っていき
洗い物を始めた。
僕は冷蔵庫に冷やしてあった
オレンジジュースを飲もうと
彼女の後ろに回る。
洗い物をする彼女。
ただそれだけなのに無性に触れたくなる。