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ROCKな彼女
第10章 Smoking
そっと後ろから抱きついてみる。
『わっ!シュージ!何してんねん!』
『…なんか…そこにいたから…?』
『邪魔』
『はい』
昨日のあの可愛い彼女はどこ行った?
僕はそんな事を思いながら
バイトに行く準備をした。
洗い物を終えた彼女は
タバコを燻らせながら
朝のニュースを見る。
『シュージ、今日雨やって
傘忘れたらあかんよ』
彼女はそう言うとビニール傘を取り出した。
『傘いらへん。
手が塞がるのイヤやねん。
直ぐそこなんやし大丈夫やで。』
彼女は少し困った顔をして
『土砂降りなっても
迎え行ってやらへんよ!』
とべーっと舌を出す。
僕は出された舌に思わず
自分の舌を這わす。
驚いて逃げようとする
彼女の腰を抱えて深くキスをした。
『行ってきます』
にやけながら僕は玄関を出る
顔をピンクに染めながら
『行ってらっしゃい』
といったのを
僕は聞き逃さなかった。