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第10章 羨

『ユキ…男おらへんの？』

『うん。
今は仕事してたいし…アツシは？』

『俺？俺は、
俺に尽くしてくれる人なら
誰でもおっけー！』

そう言って笑った。

『ナツから聞いてたけど、
なかなかの最低っぷりやん！』

彼女もまた笑いながら言う。

『え〜そんな事ないで？
ちゃんとお返しはしてるもん』

『お返し？プレゼントとか？』

『愛をあげてる』

『さっむ〜めっちゃ寒いやん！』

そう言って2人で笑っていると、

『やー！やー！』

そう言ってナツが入ってきた。

後ろには冴えない男…新しい従業員？

彼の名前はシュージと言った。

奥手そうだがなかなか好青年。

ナツを愛おしそうに見つめている。
あぁ…新しい男か。