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Dangerous Man
第2章 恋
手繰り寄せて見てみると
そこには衣服を付けず背中を見せ
キツく睨み付けるように
こちらに目線を送る女が写っていた。
『それ刺青の雑誌やで』
俺の手にある雑誌を指指しそう言った。
まじまじと見ると
腰の辺りから巻き付くように
戸愚呂を巻いた龍が描かれている。
『おー…』
悪趣味だと思った。
女の体は母親くらいしか
見たことが無いが…。
真っ白な肌にあえて傷をつける
意味がわからない。
そう思っていると
『お兄ちゃーーん!』
ドタドタと歩いてくる
女の子の声がした。
乱暴に開かれた扉に
もたれかかっていた俺は
仰向けに転がる。
ゴンッ
床に叩きつけられた後頭部から
鈍い音がした。