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Dangerous Man
第19章 諦
それは空回りする自分を
押し留めたくて、皮膚に穴を開ける
その行為で、自分を保っていた。
ただの自傷行為だ。
目の前に黒い野良猫が歩いていた。
ついて行く。
お前はエデンの園に
連れてってくれるのか…?
それとも地獄の使者なのか…?
浸る自分に気が付いて乾いた笑いが出る。
ちゃうやん。
人がどーなれ
俺が幸せなら
それでええねん。
揺れ動く心は
ナツの異常な執着を
目の当たりにしたからか
シュージの無償の愛に当てられたからなのか
彼を最初に断ったのは
変わる自分を恐れたのかもしれない。
少しだけ待って…
ちゃんと変わるから…
だからそんな目で見ないで…