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Dangerous Man
第24章 心
それから…
俺はずっと仕事に没頭した。
ただひとつ
それだけを想って。
いつの間にか
ナツの一周忌も終わっていた。
あっという間だ。
マリをのらりくらりと交わし
アイにもいつもと変わらない笑顔を向けた。
ひとりになる勇気を何かに貰った。
研磨していたそれを機械から離し見つめる。
……。
タバコを咥え火をつける。
少し外の空気に当たりたい…。
工房から出てガードレールにもたれる。
梅雨が明け…爽やかに乾いた風が
頬を撫でて通り過ぎていく。
携帯を取り出し電話帳を開く。
少し震える指でタップした。