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Dangerous Man
第6章 縁
俺は
アクセ屋を始める前はただのヒモだった。
今もだけど
無職のヒモだったんだから
もっとタチが悪い…と思う。
その頃は
銀行員をする女の家に転がり込んでいた。
『アツシ!私もう行くね!お金!
ここ置いとくからお昼ちゃんと食べてね!』
『おー…』
枕に突っ伏したまま返事をする。
『行ってきます!』
そう言って出ていく彼女を
行ってらっしゃい
心の中で見送った。
お昼過ぎ腹が減って目が覚めた。
テーブルの上には5000円札。
昼飯に5000円も使うはずはないのに
必ず置いてある。
俺は金を財布に閉まって、外に出た。
太陽が高い…
若干の暑さを感じながらぼんやり歩く。