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第7章 命

何事もなく到着するエレベーターに
舌打ちをする。

エレベーターは仕事を全うしただけだ。

出来るだけゆっくりと彼女の部屋へ向かう。

それでも努力は虚しく玄関へ到着する。
しっかりと深呼吸をして扉を開けた。

『ミク〜？来たでぇ』

そう言って奥へと進む。

リビングにはぼ〜っと座るミクがいた。


『どないした？大丈夫か？』

彼女を心配しながら寄り添う。

『アツシ……』

彼女の声は震えている。

客とトラブったか？店か？頭を巡る。

『あたし…出来たみたい。』

『…？何が？』

彼女は俺の目を見て泣きながら言った。

『…赤ちゃん』

？？？？？

身に覚えは無くはない。