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依存症性活
第15章 6月8日 車

「はい、到着ー!」
「っえ」


車が停められたのはだだっ広い駐車場。
私たちの他に停まっている車は両手で事足りる程だった。


「トイレ行きたいだろうしコンビニ行こーか」

ナカマル先生にそう言われて自分の尿意に気付いた私は彼に素直に従って車を降りた。


景色は…悪くはない。
山の途中の駐車場のようで、下の方には街の灯りが輝いて見える。


トイレを済ませるとナカマル先生はにんまりと棚からゴムを二箱選んで、わざわざ私と手を繋いでレジに向かった。
どんな反応されるかとびくびくしたが、慣れているのか店員さんは何食わぬ顔で会計を済ませた。


「あ、ユメカあの赤い車、見てみ?」
「…?」


ナカマル先生が指差した先には車体が赤い軽自動車…が

「揺れてる…?」

口に出してハッとした。
ナカマル先生がここへ連れてきた理由、車がやたら離れて停めてある理由、店員さんがゴムの会計に慣れている理由。


…ここは、カーセックスの穴場になってるんだ。

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