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僕の家庭教師
第2章 僕のお願い
「ねぇどうなの?」
「……………」
「賢一くん」
「ご…ごめんなさい」
僕は素直に謝った。
詳子さんは椅子に座り直し僕の顔を見ている。
僕は詳子さんを見れなかった。いつも優しい詳子さんが怒っている。当然だろう…
詳子さんに怒られるのは初めてだった。
「最近の賢一くん、なんかおかしいよ」
「…………」
「ボーとしてるし、ボーとしてるかと思ったら…こんな盗撮まがいの事を…ねぇどうしたの、こんなおばさんのスカートの中が見たい?」
「…………」僕はうつむいたまま何も言えないでいた。
「今一番大事な時だよね。大事な時にこんな破廉恥な事してたら志望校に受からないよ」
「…坂本が」
「え?」
「坂本があんな事言うから…」
「坂本?坂本くん?この前玄関で会った?」
僕は頷いた。
「坂本くんが何を言ったの?」
「詳子さんのこと色っぽいって……、で、詳子さんくらいの年齢の人妻は浮気してるって、ほとんどの夫婦が…その…夜の…夫婦生活が…」僕はセックスレスと言う言葉を言えなかった…
「旦那さんにかまってもらえないから、他の男の人に身体を開くって、詳子さんも不倫してるんじゃないかって…」
「君たち学校でそんな話をしてるの?エッチね…」
僕は詳子さんに非難されたみたいで顔を上げることが出来ないでいた。
「わかるよ、賢一くんぐらいの歳になると女の子に興味を持つのは。それは普通のことだと思うよ」
「……………」
「でも、それはクラスの女の子だったり、少し歳上のお姉さんだったり…私みたいなおばさんじゃないでしょ」「クラスの女子に興味なんかないよ」
「私は賢一くんのお母さんでもおかしくない年齢よ」
「そして坂本が言ったんだ、詳子さんのスカートの中を覗いて見たくないかって、僕は詳子さんをそんな風に見た事は無かった、詳子さんが言うようにお母さんと思ってた」僕は一気に本音をしゃべった。
「坂本がそんな事言うから、だんだんと詳子さんを意識するようになったんだ、もう今は詳子さんの事で頭がいっぱいなんだ…勉強が、勉強が手につかないよ」
「ん…そんな…困ったね、でも受験も近いのよ…」
「無理だよ、このままじゃ…」
「………」
「詳子さん、お願いがあるんだ」
僕は思いを伝える事にした、このままじゃ僕はダメになってしまう。
詳子さんが一瞬怪訝な表情になった…
僕のお願いに警戒していた…
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