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もっと夢を見ていたい
第9章 20 ( 3


そんな風に言われると
ホントにこっちが悪いんじゃないかと
思えてくる。

『大丈夫…
私はレンしか見てないし見えてないよ?』

そう言うと彼は嬉しそうにした。
結局彼は家の玄関まで着いてきた。

『レン…ごめんね?仕事中に』

『ええよ。』

彼はふわっと笑って

『いい子にお留守番しといて?』

そう言ってキスをした。
玄関に入り靴を脱ぐ。

まだ…少し心臓がドクドクしている。
ソファにへたり込み

本気でやばい気がしてきた。

それでも馬鹿な私は
もう少しだけ

彼を見てみたくなった。

彼の異常なまでの感情の起伏を見て

普通の人なら今この時間
このタイミングで逃げ出すだろう。

それでもここに居るのは
何かに期待をしていた。
何かはわからないけど。
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