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もっと夢を見ていたい
第9章 20 ( 3
哀しそうな苦笑い。
そんな顔されたら…ビビった私が
アホみたいやん…。
彼の隣にそっと座り
『レンの傍におるから』
そう言ってチュッとキスをした。
『愛してる』
目を見てそう言うから
『私もレンの事愛してる』
そう言って抱き着いた。
彼は夜の世界しか知らない。
きっと…どんなに言葉を紡ごうと
伝えきれない歯痒さが
怒りという形で出てしまったのかも
知れない。
私の知らない夜で
藻掻きながら必死で生きている。
不器用な彼が愛しくなった。