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もっと夢を見ていたい
第21章 Ⅴ
スタッフもまた新しく
突然の出来事に対応し切れなかった。
『赤ん坊は?』
レンは聞いた。
『帝王切開で取り出して
今は取り敢えず保育器にいる』
看護師が寄ってきた。
『お子さんは無事です。
お母さんに会わせてあげますか?』
『…はい』
旦那さんは思考が上手く回っていないまま
看護師に返事をした。
ICUに私も親族という事で一緒に入る。
虚ろな目でただ一点を見つめる彼女。
自発呼吸は出来ているのに
四肢はだらんとしたまま。
『ハヅキ…
赤ちゃん連れてきてくれるって』
旦那さんは彼女の頭を撫でながら言った。
赤ん坊を連れて看護師がやってくる
『お母さん。元気な男の子ですよ』