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もっと夢を見ていたい
第21章 Ⅴ
夜が明け日が高くなっても
彼女は同じ姿勢のままだった。
『千葉さんの旦那さんですか…?』
医者が近寄る。
『はい』
『詳しい話はコチラで』
旦那さんだけ個室に向かった。
1時間ほど経って彼は出てきた。
……泣きながら
『レオン…』
『もう…遅かった…』
『何が…?』
『ハヅキは…
もう自分で動かれへんって』
『は…?』
『血管破裂して…そんで…』
『………』
脳梗塞…彼女はまだ若かったけど
血管が詰まり細胞は壊死し
身体を動かす機能を破壊してしまった。
もう少し早く運ばれていれば
そう言われたと旦那さんは泣いた。
別に豪華な産院が悪いわけじゃない
真新しいその施設は