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もっと夢を見ていたい
第22章 Ⅵ
それでも通話を押してみる
『はい?』
『来々軒でーすお届けに上がりました!』
『え?』
その時メッセージが届いた。
【飯頼んどいた。食っとけ】
彼が頼んだの…?
『どうぞー』
そう言って自動扉を開けた。
支払いは?てか玄関開くの?
ピンポーン
『はーい!』
恐る恐る鍵を開け、扉を押した。
『こんばんはー!』
目の前に人がいる。
有り得ない状況に停止する思考。
『お支払いはカードで承りましたので
商品のお渡しになります!』
そう言って私に
使い捨て容器の丼と皿を渡し
『ありがとうございましたー!』
と帰っていった。
玄関を開けたまま呆然とする私。
またメッセージが届く。
【どこも行かないで】