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もっと夢を見ていたい
第22章 Ⅵ
『全然食うてへんやん』
『食べたよ』
『ホンマに?』
彼は言いながら
残り物をかき込んでいく。
『食べて来なかったの?』
『まぁ酒飲んだし
チャームもつまみ食いしてたしな』
笑いながら彼は言った。
餃子を口に放り込み
もぐもぐとすると私を見た。
後頭部を手で支えるように
引き寄せられる
彼から口移される餃子
飲み込むと彼はニヤリと笑い
『結は口移しやないと食べへんのやな』
といった。
『そんな事ないし…!』
膨れた私に今度は深く口づけた。
離れた唇を名残り惜し気に糸が引く。
『今日はヤらへんぞ流石に腰痛い』
『…!別にしたい訳じゃない!』
彼は私の頭を撫でると
『また鳴かしたるからな』
そう言って意地悪く笑った。