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もっと夢を見ていたい
第6章 18
それから私は物件を決め
派遣に登録した。
荷造りもすぐ出来た。
二人で買ったものは置いていくから。
キッチン用品も洗面用具も
また買えばいい。
自分の服と下着、少しの私物を
ダンボールに詰めていく。
勿論集めたCDやDVD達も連れていく。
だってバンドマンは私の永遠の恋人。
そんな痛いことを考えながら
部屋を見渡す。
思ったより自分の物なんてなかったんやな…
『…結』
ラグに座ってタバコを吸っていたサトシ。
『なあに?』
別れを宣言してから何となく気まずかった。
『まぁ…こっち来いよ』
自分の隣をポンポン叩く。
素直に彼の隣に座る。