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もっと夢を見ていたい
第6章 18
『…ホンマに行くんやな』
なんだか切なそうに言うけど
私は辞める気はない。
『そやね…まぁドライブがてら
遊びにでも来たら?』
『…お前は来んのか?』
『だってあっちの方が遊ぶとこ
いっぱいあるもん』
『そやな』
フッと笑った。
『サトシ…寂しい?』
何となく期待して聞いた。
『…そやな』
二人で築いたものは予想以上に
大きいのかも知れない。
『お前…
ホームシックになって帰って来ても
俺が女おったら相手してやらんからな』
そうは言っても同じ府内だ。
『そんなん知らんやん。
キミだけのとく〜べつで〜い〜た〜い♪』
ふざけて歌う。
『アホか』
何だか湿っぽい空気も
彼の笑顔で消え去った。