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もっと夢を見ていたい
第7章 20
それでも離して貰えない手
ぶんぶんと振ってみる。
『ぶはっ!なにやってんねん』
『離してくれへんからっ』
『帰さへんよ。俺の彼女になるまでは』
『……。』
そんな真剣な目をして
ホントは、勘違いさせたいだけでしょ?
そう思うのに、好奇心は止まらなくなった。
『…わかった…。付き合う』
そう言うとまた子犬みたいな笑顔をして
『やったー!』
と抱き締められた。
『ちょっ…そんなん要らん!』
押しのけようとするのに
細い身体でどこにそんな力があるのか
ピクリともしない。
『…結』
呼ばれて顔をあげた。
また…甘いキス…
後頭部を抑えられ退けることは出来ない。
だから…腰に手を回した。