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第4章 イケメン高校生

そうしていたとき


「名原！おはよう～！」と、少しハスキーな女の子の声が聞こえてきて



そのあと、彼女の声が変わり、ドスの聞いた声で
「…あんた、なにしてんの？」


と、明らかに私に痴漢をしていることに気づいた様で


彼の手が素早く私から離れた。



踏ん張って立ち上がって力が抜けて、よろけそうになるのを


「お姉さん、大丈夫？」と、その子は彼と私の間に入って支えてくれた。


塞き止めていた涙が、溢れそうになって頬からこぼれ落ちそうになったけど踏ん張り



「ぁりがと…。」と、掠れるくらいの声でお礼を伝える。


彼は気まづいようで、何も話さない。



私も、自分のこのパニックな状況を乗り越えるのに一杯で、その彼女が私のことを色々聞いてくることも空返事で答える。


彼女は、彼女でクラスメートの痴漢行為や私が拒否しない姿勢が気にくわなかったのか優しい声を出していても、蔑んだ目線でこちらを見ていて




あぁ、目は口ほどに物を言うとは



まさにこの事ね。なんて、他人事のように考えた。