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ハプニングは突然に【完】
第4章 イケメン高校生
「互いに、人のことは言えないってことです。」


名原のまっすぐな瞳が、新堂を捕らえる。


「まぁ、確かに。お互い犯罪者だな、でも、君と僕は決定的な違いがある。」


新堂は腕を組んだ。これ以上自分の心のテリトリーに入られたくない。そんな気持ちもあったのかもしれない。


「違い?そんなものないですよ。」



「いや、それはある。しかし…俺の行為を見て君も彼女にしたのかもしれないと思った。君の心に火をつけたのかもしれない…と。」


伏し目がちに目を落とす。


あの日、彼女の可愛さや魅力に我慢出来なくなって自分もしたのだ。彼を責めることなんて出来ない。



「…それはあるかもしれませんね。でも、自分の意思で彼女に触れたし、それに傷つけた…。好きだからこそ、そんなことしちゃいけなかった。」


「わかっているならなんで…」


「アンタだって、したならわかるだろ!アンタと付き合ってからどんどん綺麗になって、魅力的になって、どうやっても叶わない気持ちのやり場に困って、出来心で触れたんだ…。バス停やバスの中でしか見かけなかったけど、優しくてかわいくて魅力的なあの人が、俺は好きだったんだ。」


感情的に捲し立てて話す彼を見て、逆に気持ちが冷静になってきた。



確かに、俺もそうだった。


バスの中でチラチラをこちらを熱い眼差しで毎日見つめられていたから、彼女の好意は丸わかりだった。


こちらが会釈すると、真っ赤になりながら笑って、そのあともずっとニコニコしている。


これが好きと言わないなら、なんなんだ?


それくらい、丸わかりだからこそ、僕はあの日彼女に痴漢をした。



でも、二日まえにこんなことが起きるなら、するべきじゃなかった。



俺は、彼女に連絡先を聞き、デートを繰り返し、告白し付き合う、当たり前のことをすべきだった。




俺もただ、目の前にいた彼女に対して自分の性欲を満たすためだけに痴漢をしたんだ。



俺だって、彼と同じ犯罪者なんだ。



じゃあ俺は一体、何をしにここまできたんだと。



そう思ってると



「ち、違うもん!新堂さんは、新堂さんは違うよ!」と、声が聞こえて後ろを振り返ると



「…ゆり!なんでここに?」


ゆりが女子高校生と息を切らしながらこちらをみている。











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