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魔法使いで紳士なヴァンパイア
第9章 悪い癖
『ええよー』
俺は着替えを探しながら答える。
入ってきたのは父親だった。
『どっか出掛けるんか?』
『ケンタと遊び行ってくる。』
『ケンタ…?あぁ中学の時のか』
『親父覚えててんな?』
『まぁアイツも中々面白い奴やったしな』
『ところでどした?』
『あぁそや。お前高校だけは出てくれよ?』
『うん。彼女にも言われてるから
頑張って卒業だけはする。』
『なら良かった。』
父は優しく微笑んだ。
『ツカサ、遊び回るんもええけど
人様にだけは迷惑掛けるなよ?』
そう言って出ていった。
煩く言わない父親に
俺や兄貴はどれほど救われただろう。
そんな事を考えながら
ケンタと合流するため出掛けた。