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壊れた便器【女子大生ヌードモデル悦虐陵辱】
第2章 2
 当然のことながら、この嘆願を晃彦から受けた時、由里絵は“反射的”には断ろう思った。

 ただでさえ『恥ずかしがり屋』を自認している由里絵である。

 人前で“裸体”を晒す「ヌードモデル」など、出来るはずがない――。

 けれども、“反射的”に抱いた「拒否」という意思を、洋平に面と向かって表明することも出来なかった。

 いくら、遊び呆けた挙げ句に拵えた借金とはいえ、“彼氏”が困っていることには変わりはない。
 ここで洋平を見捨ててしまえば、「彼女」として晃彦のとなりにいる意味がない――そう思った。

 何より、この頃の由里絵は、「愛しい男性に尽くす歓び」という“毒”に、もう骨の髄まで冒されていた。

 確かに、由里絵にとって「ヌードモデル」というのは、困難極まりない「大事業」である。

 でも「大事業」だからこそ、それをやり遂げて、晃彦の笑顔を見た時の感動はきっと格別のものに違いない。

 晃彦の喜ぶ顔を見てみたい――。

 その衝動は――まるで悪魔の囁きのように――由里絵を誘惑した。
 
 結局、由里絵はこの誘惑に勝てなかった。

 多分に葛藤はあったもの、「ヌードモデル」を勧められたその場で、引き受ける旨を晃彦に伝えた。

          ☆☆☆☆☆

 そういった訳で、由里絵は「ヌードモデル」で稼いだ“ギャランティ”を、そっくりそのまま晃彦に渡している。

 少なくとも、今のところ、自分のためには一円も使ったことがなかった。

 
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