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つきよの相手
第1章 1
 学校を卒業したころからは、床での行為を意識した教育も施されるようになった。
「壁に手をついて、お尻を出して」
 ぼんやりと何をされるか想像しながら、言われたとおりにした。
「あなたは付夜です。夜になったらいつでも、柔らかく受け入れなくてはなりません。処女のようでは困るのです」
 淡々と言った羽瀬は、俺の尻を割り開いて、窪みに潤滑剤を塗りこんだ。
「ぁ……」
 冷たさに驚いているうちに指を挿入される。一、二、三と数える間もなく増やされた。
「んんっ」
 開かれて、擦るように抜き差しされて気持ち悪い。
「腰を引いてはなりません」
 軽く尻を打たれて、さらに深く指を入れられる。
「くぅ……っ」
 不快感と痛みに腰がよじれた。
 目を閉じて、夢の中で触れた人のことを思い浮かべる。
「次はこれです」
 羽瀬は、俺が目をつむっているのを知っていて囁いた。
 指が抜かれ、安堵する一瞬に、しっかりしたものが押し当てられる。男性器ではなくて、それを模した張り型なのは分かった。
「あ、アァッ」
 ぐいっと押し込まれて腰が引ける。
「逃げないで」
 羽瀬は赦してくれなかった。
 俺の後ろは初めての男根を受け入れて、軋みながら拡げられる。
「痛い…っ」
 涙がこぼれたけど、俺は必死に腰を突き出して受け入れた。
 羽瀬は何度か張り型を動かして、引き抜いた。
 終わった、と思ったら、サイズの違うのがまた入ってきた。
「ん、ぅーっ」
 俺のソコは小さく切れていたんだろうけど、確かめられたのは翌朝になってからだった。
 それからは、胸の先や首筋の感度も上げる練習をさせられ、張り型は自分で使うよう言われた。裂けたり傷ができたりしたら塗るようにと薬もくれた。
 俺はもうじき会える彼のことを想いながら挿入して、そのうちソレでイケるようになった。そして、無事に二十歳を迎えた。


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