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いつかの春に君と 〜 番外編 アンソロジー集〜
第2章 愛のバルカローレ
「…和葉…」
和葉は伊織の眼を見ながら、寝間着の釦をひとつひとつ外した。
寝間着は簡素な生成りの上下の服だ。
それは、士官学校で全員に支給されるものだ。
だから皆、同じものを着ているのだが、和葉が着るとどこか洗練されているように見える。
寝間着の上衣をさらりと脱ぎ捨てると、仄かな灯りの中でも白く輝く肢体が現れた。
和葉には欧州人の血が流れている。
曽祖母はドイツ人だったそうで、その為に肌が真珠の照りを帯びたような白さだ。
けれど、鍛え上げられた身体には美しい筋肉が備わっており、少しも脆弱さは感じられない。
和葉はそのひと繋ぎの動作で、下衣も脱ぎ去った。
…和葉は、下着を着けてはいなかった。
引き締まった細い腰の下…。
下腹部には淡い色の翳りがあり、その下には瑞々しい若茎のような性器が垂れていた。
和葉の裸体は何度も見たことがある。
訓練のあとのシャワーや浴場で…。
何気なく目にした時は、単に美しいイタリアの彫像のような身体だと感心しただけだった。
…けれど今は…。
その輝くばかりの麗しい身体に…生々しい肉体の細部に…痛いほどに劣情を催す。
伊織は荒々しく和葉の腕を掴み、ベッドに押し倒す。
激しく熱い欲望の塊が、伊織の喉元に迫り上がるのを感じる。
両腕を押さえつけられ、和葉はその琥珀色の瞳を潤ませながら伊織を見上げた。
「…女の身体じゃないよ…。胸もないし、身体も柔らかくもない…。和葉と同じ身体だ。
…萎えたりしない?」
その端麗な…やや憂いを秘めた貌を見つめながら伊織はゆっくりと貌を近づける。
「…すごく興奮している。お前の身体だからだ…」
和葉が美しい眼を細め、口づけをねだるように桜色の唇を開く。
伊織は情熱的に唇を奪いながら、和葉をベッドの奥深くその身体を沈めた。
和葉は伊織の眼を見ながら、寝間着の釦をひとつひとつ外した。
寝間着は簡素な生成りの上下の服だ。
それは、士官学校で全員に支給されるものだ。
だから皆、同じものを着ているのだが、和葉が着るとどこか洗練されているように見える。
寝間着の上衣をさらりと脱ぎ捨てると、仄かな灯りの中でも白く輝く肢体が現れた。
和葉には欧州人の血が流れている。
曽祖母はドイツ人だったそうで、その為に肌が真珠の照りを帯びたような白さだ。
けれど、鍛え上げられた身体には美しい筋肉が備わっており、少しも脆弱さは感じられない。
和葉はそのひと繋ぎの動作で、下衣も脱ぎ去った。
…和葉は、下着を着けてはいなかった。
引き締まった細い腰の下…。
下腹部には淡い色の翳りがあり、その下には瑞々しい若茎のような性器が垂れていた。
和葉の裸体は何度も見たことがある。
訓練のあとのシャワーや浴場で…。
何気なく目にした時は、単に美しいイタリアの彫像のような身体だと感心しただけだった。
…けれど今は…。
その輝くばかりの麗しい身体に…生々しい肉体の細部に…痛いほどに劣情を催す。
伊織は荒々しく和葉の腕を掴み、ベッドに押し倒す。
激しく熱い欲望の塊が、伊織の喉元に迫り上がるのを感じる。
両腕を押さえつけられ、和葉はその琥珀色の瞳を潤ませながら伊織を見上げた。
「…女の身体じゃないよ…。胸もないし、身体も柔らかくもない…。和葉と同じ身体だ。
…萎えたりしない?」
その端麗な…やや憂いを秘めた貌を見つめながら伊織はゆっくりと貌を近づける。
「…すごく興奮している。お前の身体だからだ…」
和葉が美しい眼を細め、口づけをねだるように桜色の唇を開く。
伊織は情熱的に唇を奪いながら、和葉をベッドの奥深くその身体を沈めた。