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SWEET POISON「奴隷メイドオークション」番外編
第10章  辿り着いた場所


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 時が経ち、今日は私の22歳の誕生日。左手の薬指には、婚約指輪が光っている。
 驚いたのは、起きた和哉が「誕生日おめでとう」と言ってくれたこと。
 ここに来てから私は何も言っていなかったのに、ちゃんと覚えていてくれた。
「梨香。今日、空いてる?」
「うん」
 笑ってしまう。
 プロポーズされたとはいえ、私は今現在婚約者。今までだって、勝手に夜出かけたことなどないのに。
「会社は、午前中で、上がるから。今日、入籍、しに行こう?」
「え……」
「本当に、結婚、しよう? 夫婦に、なろう?」
 和哉は引き出しから婚姻届けを出してきた。彼は既に記入済み。
 勿論嬉しいが、突然のことで動揺してしまう。
「えっと……。区役所だったら、普段着でいいよね?」
「その前に、結婚指輪も、決めよう? それから、区役所。その後、食事を、しよう? だから、14時に、駅前に来て?」
 ジュエリーショップと食事へ行くなら、ある程度きちんとした格好にして欲しいと、促しているのだろう。
「解った。支度しておくね」
 彼をいつものように見送り、またいつものように、朝食の片付けから始めた。


 ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆


 ジュエリーショップで決めたのは、大きなダイヤの付いた豪華な結婚指輪。
 これも刻印をするため、受け取るまで2週間かかる。
 その後は区役所へ。
 緊張しながら提出し、無事に受理された。
 今から私は、瀧澤梨香。
 何となく、不思議な感覚だった。
 その後、タクシーに乗り走り出す。和哉は運転手にこっそり行き先を告げている。
「どこにいくの?」
「着くまで、内緒……」
 悪戯っぽい笑顔。
 暫くして着いたのは、見覚えのある場所。サラリーマンの街と言われる、あの駅前。
 路地に入り、和哉が和風の扉を開く。
「どうぞ」
「うん……」
 私はもう、未成年ではない。外で呑むのに、人目を気にしなくて構わないのだ。
「大将、お久し振りです……」
「あっ、瀧さん。久し振りだね。どこで浮気してたの? 綺麗なお嬢さん連れて」
「あの……。妻の、梨香です……」
 紹介され、照れながら頭を下げる。
 ついさっき入籍したばかりだが、妻になったのだと実感した。


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