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SWEET POISON「奴隷メイドオークション」番外編
第3章 変わりゆく景色
「あぁんっ、んんっ」
SM紛いや4Pを体験したせいか、スタンダードなセックスを楽だと思える。
そのせいか、余計に感じてしまう。
「はぁっ、あぁっ」
バックからの挿入だが、鏡張りの部屋では全てが見えているだろう。気持悦いほど自然と顔が上がってしまうから、いやらしい表情も丸見え。
「あんっ、はんっ」
男性器が深く入る度に、体がビクンと震える。
挿入の前に、たっぷりと愛撫もしてくれた。
何を“普通のセックス”と呼ぶのか、はっきりとは解らない。だがSM紛いや4Pは、私にとって“普通”ではない。したい人同士なら、好きにすればいいと思う。
「んんっ、あぁっ」
客の動きが速くなり、私は締め付けながら腰の動きを合わせた。
「あっ、ヤぁっ、んんっ、イくぅっ! はんっ……」
演技ではない。
「んっ……。はぁっ……」
息をついていると、また中が勝手にヒクヒクと締めつけているのだろう。
何度か抜き挿しすると、深い場所で客の溜息が聞こえた。
お互いにシャワーを浴びてから、ベッドで添い寝をする。
心地好い感じだったが、私は思い出した。
「あのね。私、来週の金曜が、誕生日なの。その日は、誰とも同伴はしないんだけど、店に来てくれる?」
少し甘えるような声で言う。
「ああ。来週の金曜だね。解ったよ」
客は、笑顔で髪を撫でてくれた。
これで、3人目ゲット。
2人は、4Pをした客。この調子なら、当日は凄い売り上げになるかもしれない。
2日前までに来なかった客には、もらった名刺を頼りに電話しておこう。名刺の裏には大体、プライベート用の電話番号を書いてくれている。
「嬉しい。絶対ね。約束」
とどめに、小指を出して指切り。
普段の私から“可愛らしい梨香ちゃん”になれば、こんなことも簡単。
セックス中は地が出てしまうが、それはギャップとしていいだろう。
その日は着く席全てで、誕生日当日の約束をした。
合間を見ては、フロントに預けたスケジュール帳のメモ用ページに、約束した客の名前を書いておく。
今の所、合計12人。残りには、明日からもお願いする予定。