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SWEET POISON「奴隷メイドオークション」番外編
第5章 店の裏側
他の女の子がそうしているのを、たまに見かける。大事な客にしていること。
この後アフターもあるから、たまにはいいだろう。
今月は誕生日だったから、売り上げも凄いはず。指名だってたくさん入った。そう思いながら、席に戻る。
「どうしたの? ビール来てるよ?」
「トイレ行って来たの。いただきまーす」
瀧澤が、また注いでくれる。
彼は、私のことをどう思っているのだろう。可哀そうだと思って、優しくしてくれるのだろうか。
それとも、妹のように見ているのだろうか。
理由など構わない。私は、一緒にいたい。
暫く話をしてから、店の前での待ち合わせを決め、瀧澤達が帰ろうとする。
「代金は、梨香さんから受け取っていますので」
「えっ? 梨香ちゃん……。そんなの、駄目だよ。払うよ」
「いいの。気にしないで。でも、今日だけね」
瀧澤が溜息をつく。
「じゃあ、本当に、今日だけだよ。ごちそうさま……」
「ごちそうさまでした」
木村にも、頭を下げられてしまった。
「じゃあ、また、近いうちに、来るからね」
アフターを誤魔化すように言い、2人でエレベーターに乗り込む。
理由をつけ、木村を、先に帰すつもりだろう。亜由美と一緒に、扉が閉まるまで笑顔で見送った。