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SWEET POISON「奴隷メイドオークション」番外編
第6章  新たな試練


 それは、普通の人から見れば異様かもしれない。だが、この屋敷自体が異様なのだから。
 家族全員での食事中にセックスをしても、気にしない兄弟や両親。執事やソムリエも、表情を崩さない。
 私が1番の性奴隷になってやる。それくらいの気持ちが無いと、精神的に病んでしまう。
 強くなる。
 そう自分に誓ってから、個室へ戻った。


「梨香さぁん。食事ですぅ」
 ノックの音と奈々の声に、急いでドアを開ける。
 私が初体験をした14歳よりもずっと幼い10歳で、この屋敷で処女を奪われた奈々。
 売られた理由はまだ知らないが、さぞや恐ろしかっただろう。
 奈々から、食事の載ったトレイを受け取る。
「ご苦労様、奈々。ありがとう」
「いいえー。じゃあ、失礼しますぅ」
 大きなワゴンを押して、次の部屋へ行ってしまった。
 メイドの食事は、メイドが日替わりで運ぶ決まり。ご主人様とのセックスで疲れた時は、言いに来ればいいと愛に言われている。
 だが新入りは、1ヶ月はやらなくていいとも聞いた。
 その言葉に甘え、環境に慣れるまで休ませてもらおう。多分1ヶ月もすれば、順応出来るようになれるだろう。なれなくては困る。
 壁際に備え付けの長いテーブルにトレイを置き、椅子に座った。
「え?」
 食器の下に、カードが挟んである。
 それを開くとパソコンで打った文字で、『梨香。明日からの時給は3千5百円です』、とあった。
 愛に、時給は最初3千円だと聞いている。
 ご主人様との初めてのセックスで、5百円も時給が上がったのだ。それが要因としか考えられない。
「よーし……」
 このまま頑張り続ければもっと時給が上がり、1日でも早くここを出られるだろう。そのためには、ご主人様に忠実なメイドになるしかない。
 人前でのセックスは考えると恥ずかしいから、何も考えなければ大丈夫。ご主人様に身を任せ、快感に没頭すればいい。
 新たに決心をし、薬入りの食事を摂り始めた。


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